医療法人社団 みずうち産科婦人科

所在地
〒078-8234 旭川市豊岡4条3丁目2-5
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診療時間
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水曜日、第5土曜日、日曜日、祝日は休診

高度生殖医療

体外受精 ・ 顕微授精

タイミング・人工授精でも妊娠しない場合に行います

特に明らかな異常がない場合でも、タイミングで妊娠せず、さらに人工授精でも妊娠しない時は、体外受精の適応となります。両側の卵管が閉塞していたり、子宮外妊娠などで摘出された場合には、以前であれば、妊娠をあきらめるしかありませんでしたが、現在では「体外受精」という選択肢があります。

現在日本で生まれる赤ちゃんの24人に1人は体外受精児です

今から30年前にあたる1978年にイギリスで最初の体外受精児が誕生後、世界中で体外受精が行われ、数々の改善が加えられ、現在では体外受精という手技はめずらしいものではなくなりました。現在、日本で生まれる赤ちゃんの19人に1人は体外受精児であるほど一般的なものになりました。年々その割合は増加しています。

体外受精が適応となるのは次のようなご夫婦です

卵管性不妊
両側の卵管が詰まっている時。
男性不妊
精子の数が少ない、動きが鈍い、または精液中に精子がいない時。
免疫性不妊
抗精子抗体をもっており、体内で受精しにくい時。
子宮内膜症
一般不妊治療では妊娠しなかった時。
原因不明不妊
検査の結果に異常はないが、人工授精を含めた一般不妊治療では妊娠しない時。

体外受精の流れ

卵巣刺激
排卵誘発剤により卵巣を刺激して卵を育てます。
採卵・採精
卵巣を穿刺し、卵子を体外に取り出します。精液を採取してもらいます。
受精
卵と精子を体外で掛け合わせます。
培養
培養器の中で受精卵を育てます。
移植
胚を子宮に戻します。
黄体補充
ホルモン剤により胚が子宮内膜に着床しやすい環境に整えます。
凍結・融解
移植に使用しなかった胚を凍結して保存し、別の周期に凍結胚を融解した胚を体内に戻します。
1 卵巣刺激
排卵誘発 〜質のよい卵を育てる〜

自然周期に卵1個を採取する方法もありますが、妊娠率が低いため排卵誘発剤を使用し複数個の卵子を育てて採取することが一般的です。その中で現在行われている基本的な方法を説明します。採卵の前周期の卵胞がそのまま残り、採卵周期に遺残卵胞として存在することを避けるため、前周期にホルモン剤、低用量ピルを使用することがあります。

(1)ロング法
世界では一番多く行われているオーソドックスな方法ですが、近年、日本ではアンタゴニスト法が多く行われるようになりました。ロング法は点鼻薬(GnRHアゴニスト)を採卵前周期の黄体期中期(月経21日目頃)からhCG投与日まで毎日噴霧して自然排卵を防ぎます。採卵周期の月経3日目以降に毎日hMGの注射をし、卵子を育てます。経膣超音波で卵胞(卵子の入っている袋)の発育を観察し、2個以上の卵胞が直径18mmを超えた時点でhCGを投与し、排卵、卵子の成熟を促します。hCGを投与してから、だいたい34〜36時間後に採卵します。この時間より早くに採卵すると、未熟な卵子が採れてしまい、うまく受精できません。また、遅すぎると排卵が起きてしまい、卵子を取り出せなくなってしまうことがあります。
(2)ショート法
点鼻薬(GnRHアゴニスト)を使用し、自然排卵を抑制するのはロング法と同様ですが、点鼻薬を開始する日が異なります。点鼻薬は月経1〜2日目からhCG投与日まで毎日噴霧して自然排卵を防ぎ、その翌日から毎日hMGの注射をし、卵子を育てます。後はロング法と同様で、卵胞が直径18mmを超えた時点でhCGを投与し、投与後34〜36時間後に採卵します。
(3)GnRHアンタゴニスト法
最近多く行われるようになった方法です。ロング法、ショート法のような点鼻薬(GnRHアゴニスト)は使用せず、月経3日目頃から毎日hMGの注射をし、卵子を育てます。卵胞直径が14mm前後を超えた時点からは自然排卵を防ぐGnRHアンタゴニスト(注射)をhMGと併用して2〜3日間投与します。後は上記方法と同様で卵胞が直径18mmを超えた時点でhCGを投与して卵子の成熟を促し、これらの投与後34〜36時間後に採卵をします。ただし、hCGの注射の代わりに点鼻薬(GnRHアゴニスト)を使って排卵、卵子の成熟を促す場合もあります。
(4)自然周期変法
全く薬を使わず自然に排卵近くまで卵胞の成長を待ち採卵する方法もありますが、これは妊娠率が非常に低く推奨できません。一般的にはクロミッドやレトロゾールなどの経口排卵誘発剤を使用し、注射の回数を減らして行う方法です。この利点としては刺激周期1回あたりの経済的負担の軽減、注射回数の減少などがありますが、発育卵胞の数が1〜2個と少なく、採卵しても卵子がゼロのことも多くなります。採卵数が少ないため、妊娠までに数回の採卵が必要となることもあります。自然周期変法3回の採卵と他の刺激法1回が大体同じ妊娠率になります。結果的に採卵の回数が多くなるため、費用の負担が増えることもあります。また、クロミッドの長期服用により内膜が薄くなるため、凍結胚にし、他の周期に移植しなければならなくなります。ロング法、ショート法など他の方法でhMG注射をしても卵胞が1〜2個しか成長しない例には、この方法も良いと思います。
  長所 短所 適応
ロング法 採卵数が多い。卵胞発育の均一性が期待できる。 hMG投与量が多い。
予備能低下の場合、発育卵胞が少ない。OHSSになるリスクが高い。
若い女性の体外受精に使用されることが多い。
ショート法 hMG,GnRHアゴニスト投与量が少ない。GnRHアゴニストによる卵胞発育を期待できる。 GnRHアゴニストにより抑制が強く逆に卵胞発育が不良になることがある。 採卵誘発剤の注射に対する反応が悪く、予備能が低下している場合。
GnRHアンタゴニスト法 hMG投与量が少ない。hCGの代わりにGnRHアゴニストを使用することによりOHSSを避けることができる。 自然排卵する可能性があり、採卵が中止になることがある。 卵巣刺激に対して低反応である場合にショート法の代わり。前回OHSSになった場合。
自然周期変法 注射の回数が少ないのでストレスが軽減される。 発育卵胞が少ないため、移植する胚が得られないことがある。注射開始あたりの妊娠率が低い。妊娠するまでの採卵回数が多くなる。 排卵誘発剤の注射に反応が悪く、注射による多数の卵胞発育が期待できない場合。
2 採卵・採精
卵を体外へ取り出します

採卵はほとんどの場合、麻酔をして行われます。全身麻酔、腰椎麻酔、局所麻酔など、施設によって異なります。日帰り入院で採卵をする施設、1〜2日間入院が必要な施設があります。(当院は半日入院です。)採精は採卵後に行います。多くの施設で専用の部屋が設置されており、都合により来院できない場合には、自宅で専用の容器に採精し持参することも可能です。

(1)採卵方法

採卵方法ですが、麻酔後腟の方から経膣超音波で卵胞を確認し、針を刺して卵胞液を吸引していきます。この吸引された卵胞液の中に卵があるかどうかを調べ、シャーレの培養液中に卵を入れ、培養器に保管されます。採卵に要する時間は卵胞数によって異なりますが、だいたい10~20分で終了します。採卵時に痛みを感じることがあるかもしれませんが、強い痛みではありません。内膜症など癒着がある場合、採卵の穿刺そのものより、超音波で診察することにより痛みを感じる人もいます。

採卵の様子

採卵時の副作用について

麻酔薬 … 非常にまれではありますが、特異体質の方は麻酔薬によってショックも起きる事があります。アレルギーなどあれば、事前にお伝えください。

腹腔内出血 … 経膣超音波で確認しながら針を刺しますが、細い血管の存在は超音波では確認できません。膣壁・卵巣からの出血はある程度生じますが、開腹止血手術が必要になることは極めてまれです。

感染症 … 採卵時に腟内の細菌が腹腔内に入ることにより、骨盤内感染と思われる発熱や腹痛といった症状がまれに現れることがあります。これを避けるため腟内の充分な洗浄、消毒や予防のため採卵後に抗生物質を投与します。しかし、これも完全に発生を抑えることは困難と言われています。

他臓器穿刺 … 他臓器の穿刺はほとんどありませんが、卵巣周囲に腸などの癒着が疑われる場合には、その危険性が増しますので、その場合には採卵が中止になることがあります。

(2)採精

精子の状態を考えますと、採卵後に採精することが望ましいです。院内採精の場合、採精専用の部屋で採精していただきます。しかし、ご主人の都合で来院できない場合には、自宅で専用の容器に採精し持参することも可能です。

3 受精
卵と精子を体外で掛け合わせます

良好な運動精子を回収し、シャーレ内で受精させます。精子の採取や受精にはいくつかの方法があり、効果が異なります。

(1)精子回収方法

射出された精液中には衣類などの繊維や雑菌等が含まれているので、これらを取り除く必要があります。施設によって方法は異なりますが、遠心分離をして洗浄濃縮をした後、良好な運動精子を回収し、シャーレ内の卵子に添加し、精子が自ら卵子に進入することにより受精させます。いくつか精子回収方法を紹介します。

密度勾配遠心法
密度の異なる培養液の上に精液をのせ、遠心分離します。密度の高い良好運動精子は沈殿するので、底にたまった精子を回収します。
スイムアップ法
濃縮した精液の上に培養液をのせて、しばらく静置すると精子は上部に泳いできます。培養液上部まで泳いできた良好運動精子を回収します。

(2) 受精方法

体外受精の受精方法には媒精法(ばいせいほう)と顕微授精法(けんびじゅせいほう)の2つがあります。

2つの受精方法は、工程の2.で採取した卵が受精可能な状態となるように培養する所までは同じ方法で行いますが、卵子への精子の入れ方が異なります。一般的に顕微授精のほうが、精子が確実に卵の中に入るため、受精率が上がります。しかし、精子に問題がない場合、通常の媒精法と顕微授精法では受精率の差はないとされています。

■ 媒精法
採取された卵のすべてが成熟しているとは限りません。そのため、受精可能な状態になるまで、採卵してから3~5時間培養する必要があります。その間に、良好運動精子を回収しておきます。卵周囲は卵丘細胞で覆われており、卵1個が受精するためには5~10万匹の良好運動精子が必要です。受精に必要な数の良好運動精子をシャーレの中に入れ(“媒精(ばいせい)”といいます)、卵と一緒に培養する方法です。体外へ取り出した卵と精子を受精しやすい環境に整えますが、最終的な受精については自然の力に任せている方法になります。
■ 顕微授精法(ICSI)
媒精法と同様で、受精可能な状態になるまで卵子を培養します。その後、卵丘細胞を除去し、顕微鏡下で細いガラス管を用いて1匹の精子を卵の中に入れる方法です。適応となる症例は以下のとおりになっています。
  • 重症乏精子症 : 精子数が通常の体外受精(媒精法)では期待できない数である場合
  • 精子無力症 : 運動精子が非常に少ない場合
  • 精子奇形症 : 奇形を認める精子が非常に多い場合
  • 不動精子 : 精子が全く運動性を有しない場合
  • 精巣上体精子あるいは精巣精子による受精 : 無精子症や射出障害で精子の採取が困難な場合
  • 精子-透明帯/卵細胞膜貫通障害 : 精子の卵への貫通障害がある場合(受精障害)
  • 抗精子抗体陽性 : 抗精子抗体があるため体内で受精しにくい場合
  • 受精障害 : 通常の媒精法で受精しない場合、もしくは少ない場合
  • 反復不成功例 : 通常の媒精法で受精したものの、複数回移植しても妊娠しない場合
※ 正常に受精ができたか確認します ※
媒精法、もしくは顕微授精法を行った17~20時間後に、顕微鏡下で受精の確認をします。ここでは、卵の細胞内に前核と呼ばれる卵由来の核と精子由来の核を確認します。正常受精の場合、2つの前核が確認できます。
4 培養
培養器の中で受精卵を育てます。

2~3日間培養し、4~8細胞に育った初期胚を移植します。現在では5日間培養し、胚盤胞と呼ばれる分裂が進んだ状態まで育てて移植することもあります(胚盤胞移植を参考)。

5 移植
胚を子宮に戻します。

育った胚は子宮内あるいは卵管内に移植されますが、経腟超音波で子宮を観察しながら、やわらかいカテーテルを子宮内に挿入し、培養液と共に胚を子宮に戻します。

初期胚のグレードについて

質の良い胚を戻すことで、より妊娠が期待できますが、一番グレードが良くても、100%着床し妊娠するわけではありません。顕微鏡で形態的に良好胚と思われる受精卵でも半数以上は染色体異常があると言われています。この異常がある胚はもし妊娠したとしても継続は難しく、流産になりますので、異常児が多くなるということではありません。また、グレードが多少悪くても妊娠、分娩にいたることもあります。あくまでグレードは参考程度であると考えて下さい。単にグレードだけでは妊娠に至るか否かは判定できません。あまりグレードだけに神経質にならないほうがいいと思います。各施設で独自の評価方法があり、単にグレードと言っても施設で異なる事もあり比較できません。基準のひとつとして「Veeck分類」がよく使用されています。

初期胚のグレード(4、8細胞期)

胚移植方法の種類

初期胚移植
通常の移植方法で、採卵してから2~3日後に初期胚を子宮に戻します。
胚盤胞移植
採卵後5~6日目に胚盤胞を移植する方法です。胚盤胞1個あたりの着床率が高いので、1個移植することで、多胎妊娠の予防になります。しかし、胚盤胞まで発育しない場合は移植がキャンセルになることもあります。胚盤胞移植では妊娠率が高いとされていますが、最近の研究では胚盤胞移植は胚移植あたりの妊娠率は高いのですが、移植がキャンセルになった例を含めた妊娠率になると初期胚移植の妊娠率と差はないとアメリカ生殖医学会などでも報告されています。また、胚盤胞移植では妊娠しない症例が初期胚移植で妊娠する場合もあり、子宮内の環境の方が胚の成長、着床に適している症例もあると考えられ、症例によっては必ずしも胚盤胞移植がベストとは言えません。
2段階胚移植
採卵してから2~3日後に初期胚を1個移植し、残りの胚は培養を継続させます。そして、採卵後5日目に胚盤胞を1個移植する方法です。

多胎妊娠について

多胎妊娠のリスク
体外受精を受けた方の20-30%の方は双胎妊娠を希望しているという報告もあります。中々妊娠しないのであれば、一度に2人生む方がいいと考える方もいるかもしれません。しかし、これは双胎妊娠のリスクを知らないための希望の多さと思われます。双胎は単胎に比べ10倍以上早産になる率が高くなります。また、妊娠高血圧症候群や、弛緩出血が増え、早産のために早産未熟児が多くなります。周囲にいる双胎の方達はこれらのリスクを克服して生まれてきた方達なの です。
体外受精と多胎妊娠
アメリカの2007年発表のデータでは全妊娠の双胎妊娠は3.15%であり、その中で自然に双胎になったものが60.4%、一般不妊治療の排卵誘発で 31.6%、体外受精、顕微授精では8.32%であり、体外受精による双胎が多いわけではありません。むしろ一般不妊治療による双胎の方が約4倍多いことがわかります。しかし、体外受精、顕微授精を行った時の多胎妊娠率は10%以上あり、全妊娠に対する双胎率から見ると多いことになります。

※ 移植後の注意点 ※

  • ・胚移植から24時間は、入浴や水泳は避けます。
  • ・タンポンの使用は避けます。
  • ・最初の妊娠検査までは、性交を避けます。
  • ・ジョギング、エアロビクス、テニス、スキー、登山などの激しい運動は避けます。
  • ・新しい運動は始めないようにします。
  • ・重いものを持ち上げないようにします。
  • ・かぜなどで熱を出さないようにして下さい。
  • ・サウナ、温泉、熱い風呂などで体温を上げないようにして下さい。
  • ・胚移植後1〜2日は念のため軽い活動にとどめ、あとは以上のことに注意して通常の生活に戻ってかまいません。
6 黄体補充
ホルモン剤により胚が子宮内膜に着床しやすい環境に整えます

体外受精の場合、GnRHアゴニスト、またはGnRHアンタゴニストを使用することが多く、そのため下垂体から分泌されるLHが抑制されます。その結果、卵巣から妊娠維持に必要なプロゲステロンの分泌がされません。そのため、黄体ホルモンの補充が必要になります。

黄体ホルモンには子宮内膜を厚くさせ、胚が着床しやすい環境に整える働きがあります。黄体ホルモンを注射や腟座薬などで補充していきます。黄体ホルモンが必要である事は明らかですが、新鮮胚移植の場合は卵胞ホルモンは必要であるのかは色々意見があります。卵胞ホルモンは子宮内膜の黄体ホルモン受容体の発現に必要であり、採卵周期では黄体期中期に卵胞ホルモンは急速に低下し出血の原因になることもあるため、投与した方がいいと考えています。また、内因性の黄体ホルモンや卵胞ホルモンを分泌させるためにhCGの注射をすることもあります。しかし、hCGはOHSSの発生を誘発させる可能性もあり、採卵数が多い時は慎重に投与した方がいいと思います。移植後2週間目に妊娠判定を行いますが、妊娠反応陽性であれば、妊娠維持のため、卵胞、黄体ホルモン投与を継続します。

7 凍結・融解
移植に使用しなかった余剰胚を凍結して保存し、新鮮胚で妊娠しなかった場合は 別の周期に凍結胚を融解した胚を体内に戻します

移植しなかった残りの胚は凍結して保存し、後日胚移植をします。また、子宮内膜が薄い場合やOHSSの重症化の予防のためには、採卵周期に移植をしないですべての胚を凍結保存することもあります。凍結保存することによって、再度注射による排卵誘発、採卵をすることなく、融解した胚を体内に戻していきますので、身体的、経済的負担が軽減されます。また、技術が進歩し、現在では新鮮胚移植後の妊娠率と変わらないと言われており、日本産科婦人科学会の集計では、凍結胚移植のほうが妊娠率が高いと報告されています。

凍結方法について

生物の細胞は-190℃以下で、その活動が停止します。そのため、-196℃の液体窒素の中で胚を凍結保存することで長期保存が可能になるのです。凍結保存中の卵は、時間が経過しても劣化することはないので安心してください。しかし、凍結、融解時には少なからずともダメージを受けてしまいます。やはり質の良いものの方が、凍結、融解にも強いことから、質の良い卵・胚づくりが重要になります。そこで、一般的に使用されている凍結方法を紹介します。

緩慢凍結方法(Slow freezing)
受精卵・初期胚をそのまま凍結すると、細胞内の水分が結晶となり、細胞がダメージを受けてしまうので、まず凍結保護剤の入った凍結液に浸して脱水した後、専用のストローに入れ、プログラムフリーザーと呼ばれる機械で2時間くらいかけて徐々に冷却して凍結させる方法になります。この方法は初期胚の時に有効です。
急速(ガラス化)凍結方法(Vitrification)
高濃度の凍結保護剤の入った凍結液に浸して脱水し、専用のシートやチップにのせ、液体窒素の中に入れて一気に凍結する方法になります。上記方法よりも短時間で凍結します。特に胚盤胞の時の凍結にはこの方法が用いられます。この方法はどの段階の卵、胚でも凍結可能です。最近日本ではほとんどの施設でこの方法が採用されています。
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